はじめてのおつかい


母が夕食の準備中に「あっ!コンソメが足りない…」と言っていて
私が「ねぇちゃんが買ってくる」だった。
料理はほぼ完成していて、他のメニューにも変更できなかったので
母は私に、おつかいを頼んだ。
「粉末のコンソメと固形のコンソメがあるから」と
母は私に何度も説明してたっけ
「おかぁさんがいつも使ってるやつだよね」
「その、箱を持っていったら間違えないかも」
と私はコンソメの空箱を指差した。

お財布とコンソメの空箱を持って
近くのコンビニみたいな店に買いに行った。

店に行くと目当てのコンソメはすぐ見つかった
お店の人は私に「おつかい?」と聞かれた。
(見たらわかるだろ、お菓子にこんなもん食うわけねーだろ!と心の中で思いつつ)
「はい。今日の夕ごはんはポトフです^^」
と良い子をしてみたり


家に帰って「すぐ見つかったから箱いらなかった」と
得意げに話す私
妙にしっかりしていた子供だったような…
自分の子供が、私のような子供にならない事を祈る
可愛くない


私は母が料理してる姿が大好きだった。
おかげで、自炊には苦労しなかった。
「えっと、おかぁさんは〜次に何してたっけ」とか考えながら
味噌汁作った。でもその時の味噌汁は、同じ材料使っていても
母の作った味噌汁の方がうまいと思った。